〜違法な当選祝賀会を監視・告発し、政治家に公職選挙法改正を促しましょう〜
当選祝賀会オンブズマンは、公職選挙法の曖昧な規定や運用の不透明さがもたらす問題に着目し、法の適正な執行と選挙の公正性を市民の立場から監視することを目的として設立されました。
公職選挙法(昭和25年法律第100号)は、戦後間もない1947年に制定された法律であり、以来、大枠の体制は維持されたまま現在に至っています。しかしながら、社会やメディア環境、政治文化の大きな変化に法の整備が追いつかず、今日においては以下のような問題点が顕在化しています。
不明確な条文や定義による解釈のばらつき たとえば、公職選挙法第178条(選挙期日後の挨拶行為の制限)は、「当選祝賀会その他集会」といった行為が具体的にどのような場合に該当するか明文化されておらず、行政の解釈や司法判断に委ねられている状態です。例えば「落選反省会」と称する集会ならどうなるか、など疑問につきません。このため、有権者の側にとっては挨拶を萎縮させる効果を生み、政治家にとっては恣意的な適用のリスクを抱えています。
有権者と政治家の間の意識のギャップ 「何が選挙違反になるのか」という基準が極めて不明確なため、選挙に関する正当な応援や祝福の意思表示すら法違反として告発され得る状況が続いており、政治参加の障壁となっています。
前例のない条文運用に対する市民による問題提起 2024年の兵庫県文書問題を契機として、公職選挙法に基づく以下の前例のない告発が注目されました。
徳永弁護士による告発 兵庫県下22市長が、選挙期間中に特定候補者(稲村和美氏)を支持する趣旨の新聞記事を新聞記者に執筆させ、流布させた行為について、公職権限を用いた選挙運動に該当するとして、公選法第136条の2(公務員の地位利用による選挙運動の禁止)違反で告発されました。これは同条項4号の適用に関する全国初の告発です。
ニシマ氏による告発 丸尾まき氏が開催した「選挙報告会」が、選挙人に対する挨拶を目的とした当選祝賀会であるとし、公職選挙法第178条第5号違反で告発されました。この条文に基づく「当選後の祝賀会」に対する告発もほとんど前例がありません。また、丸尾氏の常習性や他の政治家もやっているとの証言から本告発に関する行政判断・司法判断の影響は広範囲に渡ると考えられます。
これらの市民による問題提起は、従来あいまいに扱われてきた法の「境界線」を明らかにする試みであり、選挙管理委員会や総務省、さらには司法が適切な法解釈と運用を行っているのかを検証する重要なプロセスです。
当オンブズマンは、このような告発活動を通じて、政治家自らが現行法の不備に向き合い、必要な法改正に向けた議論を促す契機となることを目指します。
私たちは、市民の政治参加の自由を守ると同時に、公正な選挙制度を維持するため、法の運用の在り方を問い直す活動を続けてまいります。